イソップ物語「91-ハチと馬」


朗読「91-ハチと馬.mp3」1 MB、長さ: 約 1分 21秒

(91)ハチとうま

 あることうま荷車にぐるまをごうごうといていきますと、荷車にぐるまうえにとまっていました一匹いっぴきのハチが、うまむかって、
「おまえ随分遅ずいぶんおそいなあ、もっとはやあるくがいいぜ。さ、もすこちかられてね。でないと、おれはりでつっつくよ。」
と、いました。
 しかし、ハチにこうわれましても、うますこしもさわがず、
おれうしろにはご主人しゅじんがいるんだよ。そして、そのご主人しゅじん手綱たづなっぱって、はやさをめているんだよ。だから、おれはそれにしたがっていればいいのさ。なにも、おまえなんかの出口でぐちいてやる必要ひつようはないからね。ぐずぐずとなまけていいときと、そうでないときとは、おれは、自分じぶんでちゃんとわかっているんだぞ。いらない出口でぐちはしないほうがいいぜ。」
いました。