イソップ物語「80-アザミを食べるロバ」


朗読「80-アザミを食べるロバ.mp3」1 MB、長さ: 約 1分27 秒

(80)アザミをべるロバ

 ちょうど、農夫達のうふたちどきで、大変忙たいへんいそがしいときでした。ある農夫のうふわれていますロバが、はたけている農夫達のうふたちのために、おひる御馳走ごちそうを、背中せなか一杯積いっぱいつんではたけへとかけていました。
 ところが、その途中とちゅう道端みちばたに、たかい、頑丈がんじょうなアザミが沢山生たくさんはえているのをつけましたから、ロバは、どまって、それをむしゃむしゃとべていました。
 ロバは、アザミをべながら、
「こうして、背中せなかにはあまるほどの食料しょくりょう背負せおいながら、そのご馳走ちそうにはもつけないで、こんなにかたい、しかもとげのあるアザミをべるのは、人々ひとびとはおかしいとうのかもれない。しかし、わたしにとっては、このかたい、とげとげした、アザミが、背中せなかのご馳走ちそうより、なにより第一だいいちのご馳走ちそうなんだからなあ。」
と、つぶやいて、なおも、むしゃむしゃとべておりました。