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<今回の音声は。。。>
聊斎志異、連載38回目です。
今回は五巻から、
・嬰寧
・放蝶
・橘樹
・種梨
・泥書生
・咬鬼以上6つの話を読ませていただきました。
聊斎志異38【読書ノート】
2021.11.10 書き込み
朗読は「声に出して読む読書」です。読書をしたらアウトプットをすると、作品に対する理解が深まり、より作品を楽しむことができるそうですよ。
武葉槌なりの「読書ノート」、お楽しみください。ネタバレも少しあると思いますので、情報を入れずに聞きたい方はご注意ください。
↓ 読書ノートを朗読した音声です。
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嬰寧
【あらすじ】
王子服は早くに父を亡くしたが、とても賢かったので、14歳の時に試験に受かって「秀才」の称号を受けた。将来は安泰で母は息子を自慢にし、とても大事にしていた。
王には結婚の約束をしていた女がいたが、若死にをしてしまい、まだ結婚相手を見つけられずにいた…。
ちょっと長めの話。大人のおとぎ話ですね~。笑顔の絶えない美しくて明るい娘。ちょっとぼーっとしている所もあって…、となれば、いわゆる「癒し系」女子ですね。今でも大人気のタイプです。
自分は陰気で理屈っぽい人なので、この癒し系の女子にはあこがれます。自分もそんな風に生まれてたらなあ~とか。
放蝶
【あらすじ】
王という役人は、裁判の罰で蝶を納めさせる「罰蝶令」を行っていた。ある晩きれいな服を着た女がやって来て…。
前半の話は風流で美しい、かわいらしい話ですね。この罰は蝶にとっては本当に迷惑なことですが、大ごとにせず、ほわっとした仕返しで済ませるところあたり、いかにも蝶って感じがします。
後半のお話はなかなか悪質ないたずらですよ、ひどい人ですね。他の話でもかなり過激ないたずらがありますけど、こういうのって中国では普通だったんでしょうか。
橘樹
【あらすじ】
劉公が興化の知事として赴任していた時、道士が小さなみかんの木を娘にプレゼントした。娘はみかんをとても気に入って大切にしていた。劉公の任期が終わり、引っ越しをすることになると…。
いや~、義理堅いみかんですね。プレゼントしたのは例によって道士ですから、もしかすると何かの術がかかっていたのでしょうか。かわいらしいお話です。
種梨
【あらすじ】
ある人が梨を街で売っていた。上等な品だったので高い値段になった。そこへみすぼらしい格好をした道士が、梨を1つもらいたいというが…。
前の話に続いて道士の出てくる話です。道士に意地悪をすると、こうなっちゃうんですね~。今回のはちょっとした催眠術(集団催眠?)なのでしょうか。
たった1つの梨をケチったばかりに、こんな目に合うなんてちょっとかわいそうかも。
泥書生
【あらすじ】
陳代の妻が何物かに取り憑かれて、すっかり痩せて弱ってしまう…。
タイトルの「泥書生」は「泥の書生」の意味です。この書生の正体は何だったんでしょうね。泥で出来ているからゴーレム的な何か?このゴーレムを操っている者が他にいたとか…。
聊斎志異では謎は謎のまま放置されることが多いですが、今回もその例にもれず、書生の正体は結局何だったのかわからないまま。ちょっとモヤモヤしますね。
咬鬼
【あらすじ】
あるおじいさんが昼寝をしていると、喪服を着た見知らぬ女が入って来た。女はおじいさんのお腹を押さえ、匂いを嗅ぎだした…。
うわー、気持ち悪い話です。タイトルの「咬鬼」は「鬼(ゆうれい)を咬む」という意味ですね。日本の感覚では、幽霊は実体がなくてつかんだりは出来ないですけど、中国では咬むのもアリですか。
喪服を着た女は、おじいさんをあの世に連れていこうとしていたのか、はたまた別な目的があって匂いを嗅いだのか…。
ところで、金縛りで思い出したのですが…。自分は霊感もないし、家ではほぼ金縛りにもあったことは無いけれど、以前入院したときは何度も金縛りにあいました。
それも昼間が多くて、ずるずると下に引っ張られるんです。ベッドを通り抜けて床に到達する感じがして目が覚める、というのを繰り返してました。
実際にはベッドに寝たままなんですけど、何かいるのかと怖かったですよ。
「聊斎志異」について
「wikipedia」より
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聊齋は蒲松齢の号および書斎の名である。
『聊齋志異』とは「聊齋が異を志す」の意味。
内容は神仙、幽霊、妖狐等にまつわる怪異譚。
当時世間に口伝されていたものを収集して文言小説の形にまとめたものである。
作者の没後約半世紀を経て刻本として上梓された。
版本によって異同があるが、およそ500篇の作品を収録している。
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蒲松齢 作
柴田天馬 訳
昭和30年、角川書店発行、「完訳 聊斎志異」全八巻を一巻から順番に読ませていただいています。
差別的な表現などは言い換えたり、飛ばしても意味の通るものは飛ばしてよんでいます。あらかじめご了承ください。